2011年1月18日火曜日

ロボット:未来の日本がリードする分野

世界未来学会(World Future Society)の2011年版未来予想によると、
2030年までに日本は家庭用ロボットで世界の先端を行くだろうとのことです。追随するのは韓国。
日本は2015年までに、韓国は2020年までに、それぞれ家庭にロボットを普及させようという目標を掲げています。

家庭用ロボットといえば、アメリカ製お掃除ロボットの「ルンバ」が人気です。開発したのはマサチューセッツ工科大学の研究者らで、企業iRobot社を設立し、実用化しました。

日本では家庭用ロボットで一時人気を博したアイボなどがありましたが、生活ニーズから見れば、愛玩用おもちゃよりも、こうした家事ロボットや介護ロボットなど実用ロボットがこれから家庭に入ってくると思われます。

今後家庭用ロボットが普及する条件はなんでしょうか?
日経記事で某ロボットベンチャー企業トップらは、「絆を生み出す感情表現が普及のカギ」としています。
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アイロボット社:
マサチューセッツ工科大学(MIT)で最先端の人工知能(AI)研究を進めていた3人により1990年に設立。3人とは、ロボット研究者として世界的に知られるR・ブルックス、彼の教え子のC・アングル(現CEO)とH・グレイナー。以来およそ20年にわたり、様々な自律型人工知能ロボットを創り、実用化。2008年には、3億ドル以上の売上を記録。現在ではロボット産業界におけるトップクラスの研究者や技術者、エンジニアを抱え、400人以上のスタッフが従事。また、「IRBT」の証券銘柄でNASDAQにも上場。世界のロボット産業をリードするロボット創造企業として認知されている。(同社HPより)

2011年1月6日木曜日

英語の起源

4日のVOAでは英語の起源と発達の記事を載せていました。

ケルト人が数千年定住してきたブリテン島に、他民族がたびたびやってきて、支配し、その過程で英語が形成されてきました。では原石とも言うべき英語はいつ、どのあたりで生まれたのでしょうか?

◆国際公用語になった「英語」:
少数民族言語が消滅していく現状を嘆き、英語排斥を唱える人たちもいますが、その声も掻き消えるほど、英語はいまやどの言語にも勝る強力な共通言語として使われるようになってきました。
現在、米英、カナダ、豪州、南アを含め、75カ国以上の国の公用語になっています。英語は、政治交渉、国際ビジネス、科学、医療などの分野で使われ、また国際線の機長は乗客に英語で飛行案内をすることが条約で定められています。そのため、各国は英語教育に力を入れるようになりました。

フィリピン、日本では英語の早期教育に力を入れています。南米、欧州でも主要外国語として学校教育に取り入れられています。

◆英語の原石はどこに?:
英語の起源をたどると、南東ヨーロッパの黒海北部地域で話されていた原始印欧語が源流になります。原始印欧語は、現在ヨーロッパで使われている多数の言語のルーツなのです。ここからは、古代ギリシャ語、古代ゲルマン語、古代ラテン語が派生しました。さらに。
・古代ラテン語から派生した言語:スペイン語、フランス語、イタリア語
・古代ゲルマン語から派生した言語:オランダ語、デンマーク語、ドイツ語、ノルウェー語、スウェーデン語、のちに英語になる言語(原始英語と呼ぶことにします)

◆英語の形成:他民族のブリテン島侵入による言語混合
①アングル人の侵入(1500年以上前)、その後サクソン人、ジュート人が侵略。原住民のケルト人(もともとヨーロッパに広く分布。ローマ人やゲルマン人に追われ、アイルランドやブリテン島に移住。)と戦い、征服した。逃げたケルト人は現在のウェールズ地域に定住。こうした民族の言語と混ざり合い、アングロサクソン語または古代英語とも言うべき言語になっていきました。これは難解で少数の専門家にしか解読できない言語ですが、この言語で書かれた作品が残っています。詩集「ベイオウルフ」(作家不詳。怪物と戦う偉大な王の物語)です。

②つぎはバイキングの侵入(1100年以上前に開始)です。バイキングはデンマークやノルウェーなどからやってきて、交易用の物資や奴隷を得ようと略奪しました。彼らは仮基地をつくり移動しましたが、この基地に定住する者もあり、バイキング由来の単語が残っています。sky, leg, skull, egg, crawl, lift, take などがそれです。

③つぎに侵入したのはウィリアム王率いるノルマン人です(1066年開始)。彼らは北フランスのノルマンジーからやってきた民族で、フランス語を話しましたので、数百年間はフランス語が公用語でした。と言っても、教育のある人たちはフランス語を話しましたが、一般のブリテン島の人々は古代英語を話していました。ノルマン人由来の単語には、damage, prison, marriageなどがあります。中でも、法律や政府関係の用語にはノルマン人由来の単語が多く残っており、jury, parliament, justice などがあります。こうした影響を受け、古代英語は中世英語になります。
中世英語で書かれた作品は多く残っており、最も有名なのは、ジョフリー・チョーサーの書いた「カンタベリー物語」です。これは旅の宗教者たちが、旅行中の慰めに、物語を語り合った、という形式になっています。内容は、賢者、勇者、愚か者、善人悪人、といった様々なキャラクターが描かれており、そのどれもが、今でのいそうな人たちです。

この日のVOAは、英語の起源の話の前半、としてこの記事を終えています。